2024.10.24
横浜まち情報
まるで避暑地に来たみたい!都会の喧騒を忘れ、至福のひとときを楽しめる「杜cafe」
東京ガス横浜中央エネルギー(ヨコエネ)は、横浜市内の8つの行政区(西区・神奈川区・港北区・都筑区・青葉区・旭区・瀬谷区・鶴見区)にて、東京ガスのサービス窓口を担当しております。そこで、日々地域のお客さま先で働く私たちだからこそ知っている、地元のお店情報をご紹介します。
今回ご紹介するのは、横浜市旭区にお店を構える「杜cafe(モリカフェ)」さんです。住宅街の中にひっそりとたたずむ、自然豊かな隠れ家カフェには、癒しの空間が広がっていました。
意外な場所に佇む、田園風景に囲まれたカフェ
三ツ境駅からバスに乗り、大型トラックが行き交う下川井インターチェンジで下車する。そこから一本脇道に入ると、住宅街の合間に地元企業の事務所が並び、出番を待つ大小のトラックがずらりと並ぶ姿が目に入ります。見たところお店らしいお店は一つもなく、「本当にこんなところにカフェがあるのだろうか」と不安になりながら歩を進めると、周囲の住宅よりもひときわ大きな建物が現れました。建築会社の事務所兼カフェとして運営されている、「杜cafe」さんです。
店内は、木製家具を基調とした温もりあふれる空間ながらも、洗練されたデザイン。壁ぎわに置かれたまきストーブが、どこか懐かしい雰囲気をかもし出しています。平日の13時半頃に伺ったところ、数組の女性グループが昼下がりのランチを楽しんでいました。
「店内のお席とテラス席、どちらにしましょうか?」と声をかけてくれたのは、スタッフの喜多井さんです。視線を窓の外に移すと、テラス席の向こう側には、横浜とは思えないのどかな田園風景が広がっています。
「まるで避暑地に来たように感じられる風景ですよね。『横浜の軽井沢ね』と仰るお客さまもいらっしゃるんですよ(笑)」まさに、とその言葉に納得し、ランチメニューは店内で、デザートはテラス席でいただくことにしました。
お店のこだわりは、体に優しいメニューを提供することです。甘味は砂糖ではなく、てんさい糖などの天然の甘味料を使用。基本的に野菜は県内で採れたものを厳選し、ときには近隣の農家さんからいただいたものをトッピングとして使用することもあるそうです。さらに、ご飯は栄養豊富な発酵玄米を提供。食べ慣れない方でも抵抗なく楽しめるよう、炊いた後に数日寝かし、柔らかくモチモチとした食感になるよう調理されています。
「時々『白米はないか』と聞かれることもありますが、お出ししてみると『おいしくて食べられました!』と言ってくださる方も多いんです」と喜多井さんはふふっと微笑みました。
「また食べたくなる味」インド帰りもうなる本格カレー
今回は人気の「カレー2種盛りランチ」をいただきました。
カレーリーフで魚の臭みを取り除き、まろやかに仕上げた「SABAカレー」と、10種類以上のオーガニックスパイスを一から調合した、ちょっぴり辛口の「kikoriカレー」が一度に味わえるメニューです。
カレーには色鮮やかで大ぶりな野菜がトッピングされていて、食べ応え満点。特に人気なのは「kikoriカレー」で、ガラムマサラの調合から完成まで、2日間もの手間暇がかかっています。「以前、インドに長期出張されていた方から『久しぶりに本場の味に近い、おいしいカレーを食べました!』と言っていただけたことがあって。あのときはすごくうれしかったですね。」
ほかのお客さまからも「ここのカレーはまた食べたくなる味」と評判だそうで、これまでに北海道や神戸などの遠方から、わざわざカレーを目当てに来店された方もいたそうです。
デザートにいただいたのは、「3種のチーズのチーズテリーヌ」。名前の通り、チーズをふんだんに使用したケーキですが、優しい甘さと削りたての塩気が効いたチーズのバランスが、なんとも絶妙!
一緒にいただいたドリンクは、国内では取り扱いが少ない、オーガニックルイボスベースを使った「レッドエスプレッソラテ」。南アフリカの茶葉はクセがないのに深い味わいで、ミルクに負けない風味が印象的でした。
職人技が光る「ゆたかな暮らし」を体感できる空間
「杜cafe」は、6年前に株式会社中山建設がオープンしたカフェで、事務所とモデルハウスも兼ねています。1階では職人の方々が家具の製作・販売を行っており、2階ではカフェを運営するかたわら、すぐ隣で設計士の方々がお仕事をされています。コンセプトは「ゆたかな暮らしを提案する」ことで、家のモデルではなく、暮らしのモデルとなるよう空間を設計。ソファなどの家具は、すべて自社の職人が製作したものを利用しています。
さらに、お店は地域のコミュニティの場となることも目指しており、ワークショップなどのイベントを開催することもあります。ワンちゃんと一緒に食事が楽しめるデッキ席もあり、近隣の方がお散歩帰りにランチに立ち寄ることも多いそうです。
喜多井さんは元々カフェチェーンなどでの勤務経験があり、コロナ明けにリニューアルオープンする際、スタッフとして働き始めました。今ではデザートを除く料理のすべてを担当しています。
「初めてこのお店に足を踏み入れたとき、外の景色を見てびっくりしたんです。店前の道路は何十年と通っていたけど、まさかこんな風景が広がっているとは思わなかったので……。
テラス席を利用するお客さまは、よく『小旅行に来ているようで、ゆっくりできる』と仰います。ご高齢の80代のお客さまには、『最近遠くへ行けなくなっちゃったけど、ここならのんびりできて楽しい』と仰っていただき、お店を営業していて良かったなと感じました。」
カフェをひいきにしているのは常連のお客さまだけではありません。事務所内で働くスタッフ・設計士・家具職人もよく利用しており、なかには毎日日替わりでランチメニューを楽しむ方もいるそうです。誰もが深呼吸したくなる空間だけでなく、健康的で飽きのこないメニューは、社員の方々をも魅了していました。
設計士のいるカフェで描く、未来の暮らし
店内は「建築図書館」と題し、住宅関連の本・雑誌がずらりと並んでいます。読みたいものは借りることができ、気になることがあれば常駐している設計士の方に相談もできるそうです。おいしいランチを味わいながら、理想の暮らし方を想像する時間も楽しそうですね。
最近では近隣の方だけでなく、紹介された本や雑誌、Instagramを見て来店するお客さまが増えてきました。さらに、3階には小さなお子さま連れにうれしい座敷席もあるため、週末になると家族連れのお客さまで賑わうそうです。日によって混み具合が変わるため、来店日時が決まっている場合は、事前のご予約がおすすめです。
一歩足を踏み入れた瞬間から、小旅行気分が味わえる「杜cafe」さん。日々の喧騒(けんそう)を忘れ、のどかな田園風景でリラックスタイムを過ごしたい方は、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
注)当記事でご紹介した商品の価格・サービスは、2024年10月時点のものです。「杜cafe」さんにインタビューを行い、いただいたコメントを編集して掲載しています。
【店舗情報】
杜cafe(旧店名:杜Cafe&Bakery)
取材・執筆・撮影/弓橋 紗耶